本田乃々華さんの「お守り」の絵本

2026年3月20日

こんにちは。学生会員(ピアカルテ)の多田音羽です。

今回は3月の奏ミーティングの様子をお届けします。
3月の奏ミーティングは今回は、武蔵野大学1年生の本田乃々華さんをゲストにお招きしました。
「性教育」と聞いて、どんなイメージを持ちますか?
ちょっと恥ずかしいな、と感じる人もいるかもしれません。
でも、大学1年生の本田乃々華さんは、そこにこそ「変えたい現実がある!」と、まっすぐな想いを話してくれました。

なぜ大切なことなのに、隠すように話すの?

きっかけは、中学や高校の性教育の授業でした。先生が顔を赤くして、小さな声で恥ずかしそうに話す姿を見て、本田さんは思いました。
「どうして? 恥ずかしいことじゃないのに」
大人が恥ずかしそうにすると、子供も「性教育は恥ずかしいものなんだ」と思い込んでしまう。
本当に自分たちを守るためには、隠さずにちゃんと教えるべき。17歳のときに感じた「なんで野放しにするの?」という真っ直ぐな違和感が、活動のきっかけになりました。

日本は本当に「安全な国」? 数字の裏側に隠れた涙

授業では、性教育が進んでいるスウェーデンと日本を比べたお話もありました。スウェーデンは事件の報告数が日本の約63倍もあります。これだけ見ると「日本は安全な国なんだな」と感じますよね。
でも、スウェーデンで数字が多いのは、教育が進んでいて被害に遭った人が「助けて」と声を上げられる環境があるから。反対に、日本で警察に相談できる人はたったの 5% しかいません。
「安全だから数字が少ない」のではなく、「言えないから数字が出てこない」だけ。誰にも言えずにひとりで涙を流している人が、年間24万人もいると言われています。本田さんは「静かに涙を流す人を増やしたくない」と言います。その話を聞き、数字だけで判断するのではなく、その裏にある一人ひとりの人生をちゃんと考えていきたいと強く思いました。

「性教育」は知識じゃない。自分と誰かを守るための
「命の教育」

本田さんの考える性教育は、ただ知識を教えるだけではありません。
「自分の心と体を大切にする。そして、誰かの心と体も大切にできるようになること」
性教育が広まれば、いじめや悲しい事件も減るのではないか——。性教育は、命の大切さを伝える一番大事な教育なんだと、改めて感じました。

なぜ「絵本」なのか?

いま作っている絵本は、バナナの茎から作った紙や、環境に優しいインクなど、地球への優しさもたっぷり詰まった本です。この本は、難しい説明をするのではなく、「生まれてきてくれてありがとう」という気持ちを伝える内容にもなっています。
スライドの温かな絵選びはもちろん、本田さんの発表の仕方や、言葉の選び方がとても心地よくて、私の心もいつの間にか、温かい気持ちでいっぱいになりました。その伝え方に触れて、「この本を読んでみたい」と素直に思いました。
そして本田さんが届けてくれたメッセージが、今も心に残っています。
「恥ずかしいと感じていることは、全然恥ずかしいことじゃない。自分の気持ちを大切にして」
この言葉を聞いて、心がじわーっとあったかくなり、救われたような気持ちになりました。

空を見上げるすべての人へ

『Under the Same Sky(アンスカ)』には、「同じ空の下」という意味があります。
空の上から見れば、みんな隣同士。遠い国の話も「自分に起こっていたかもしれないこと」なんだという想像力を忘れないでほしい、という本田さんの願いが込められています。
恥ずかしい気持ちも、大切にしていい。
本田さんが一文字ずつ丁寧に紡ぐ「お守り」のような絵本が、誰かの心に届く日を、心から楽しみにしています。

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