妻のがん体験記【あるあるその8】~日に日に不安が大きくなる~①

2022年1月17日

こんにちは。木曜日担当のホーリーです。
すみません。前回から1ヶ月も空いてしまったようです。

前回までのお話はこちらから

 

治療を頑張りながら仕事も続け、体力の衰えにも負けずに自分の出来ることに向き合う。

 

そういう妻の姿に自分もいつしか引っ張られ、背中を押していたつもりが励まされていたのだということを、手術が近づくにつれ思い知らされます。

 

抗がん剤の2クール目が終わり、いよいよ手術の日が近づいてくると、心のどこかに、言いようのない不穏な感情がくすぶり始めます。私よりも、本人のほうがもちろん不安だったでしょうが、それでもそれまでの抗がん剤治療のしんどさや、副作用の苦しさからしたら、手術自体にさほど恐怖はなかったのかもしれません。

 

手術の前日からの入院とのことで、それまでに揃えるべきものの説明が病院側からありました。

 

病院から渡されたパンフレットを参考に、箱ティッシュやタオル類、前開きのパジャマ数着など、買い揃えていきました。変わったものとしては、蓋つきで、ストロー付きのコップ。術後の水分補給に、寝たままで飲まなければならないためのものです。ペットボトルに普通のストローでもいいのかもしれませんが、聞いた話ではやはりうまく飲めないようです。どこで売っているのだろうと思いましたが、妻から西松屋なんかにあるんじゃないかと教わりました。小さな子が、そのようなストロー付きのコップを使うようで、子供用品を扱う店にならあるだろうと。行ってみたところ確かにあって、アンパンマンの絵が書いてある小さなプラスチックの蓋付きコップを買いました。

 

それと、胸帯。妻の場合、一部切除の乳房温存術が選択されましたが、術後の傷の保護のために必要となりました。診察時の負担の軽減や、体のバランスを保つといった役割もあるようです。着用期間はその人の術後の回復状況にもよります。

 

この胸帯は、病院の敷地内にあるショップに置いてあると、パンフレットに書かれていました。行ってみたところ、胸帯だけではなく、さまざまな入院用アイテムらしきものが置かれており、その中にストロー付きのコップもありました。ちなみに、病院内の売店にも売っていました。

 

このように、事前の準備にいろいろ追われているうちは気も紛れていたのですが、一日、また一日とその日が近づくに連れて、くすぶっていた不穏な感情は、明確な不安へと変わっていきました。

 

著:ホーリー
乳がんの妻を持つ地方公務員

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