テレビドラマの主人公になる

2022年1月20日

こんにちは。
ピュアスマイルスタジオの下澤です。

最近思うのですが、
がんに罹患した人は、テレビドラマの主人公なのでしょうか。

 

ひと昔前のドラマではよくありました。

主役が、がんに罹患し最終回で亡くなることでジ・エンド。

がんは、本当に怖い病気です。それでも今は、そのドラマの時代と比べると、治療法も、5年後10年後生存率も、大きく変わっています。

それなのに健康なみなさんの頭の中は、まだまだ昔のドラマだったりします。

昔のドラマや小説により作り上げられてしまった、がんのイメージにより、がんになると“もうすぐ亡くなる”という目で見られてしまいます。

眉間にシワを寄せて、“可哀想な人”という目で見られます。

ただ、がんのドラマを検索してみたところ、数自体は少ないことが分かりました。どういうことなのか。ドラマにより作り上げられた勝手で、強ーいイメージ、それも健康な人共通のイメージが出来上がっています。

私が罹患した2019年以降、テレビドラマでのがんのイメージも少しずつ今の治療に近づいてきています。抗がん剤治療をしているがん患者の爪の表情までリアルでした。抗がん剤の種類にもよりますが、投与することで、爪はまず、黒くなってきます。

今の治療は、亡くなることに向かってのものではなく、乗り越えるための治療になってきています。

当然みなさんは、今、がんになるとどんな治療をするのか、どのくらい生きられるのか知りません。近い人が罹患しない限り、知ろうとも思わないでしょう。日々の生活に追われていますしね。

がんになった人が一番辛いことは、亡くなる前提で見られることです。

病院では生きるための治療をしているのに、一歩外に出れば、もうすぐ亡くなる人になってしまいます。

人は誰もが死に向かって生きています。死ぬということは、早いか遅いかだけで必ず死ぬ日がやってきます。唯一、死ぬための準備ができるのが、がんという病気です。近い将来、そんなドラマが生まれたらいいのにと考える日があります。

 

NPO法人ピュアスマイルスタジオ
下澤純子

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