生きづらさを感じるのはあなたの問題でなく社会の問題
2022年3月24日
こんにちは。
ピュアスマイルスタジオの下澤です。
先日、“がんと仕事”がテーマである講座に参加しました。
がん経験者3人でのグループワークです。
1人は50代の個人事業主の女性で、英語教室をされていたのですが、罹患してから別の道に向かいステップアップをしている最中でした。
もう1人は30代前半の派遣社員の女性でした。派遣元にがん告知を受けたことを伝えることで、
「使えない人間はいらない」
と言われてしまいました。
これから、どう生きればいいのか分からなくなって、この講座に参加されています。
生きるための治療をこれからしていく人が、どう生きればいいのか分からなくなっているのです。
とても矛盾しています。
そして私はと言うと、最初の人と同じ50代の個人事業主です。仕事がめっきり減少しました。闘病で仕事ができなくなったと言うよりも、仕事の依頼が来なくなりました。仕事の穴を開けなか不安にさせたのか、または、もう亡くなる人という前提で見られるようになってしまったのか、いろいろ考えてしまい、告知された頃は本当に落ち込みました。
この講座に参加した人たちは、私を含め、がんに罹患することで生きづらさを感じています。がんになることに理由がないとしたら、この“生きづらさ”は、当事者の問題でないことは明確です。
社会の問題です。
でも、がん経験者への雇用の取り組みを前向きに取り入れる会社も出てきています。それも大手です。なぜ大手の会社が、がん経験者の採用に前向きなのか。社員数が多い会社ほど、がんに罹患する社員も多くなります。その社員が治療で仕事を抜けても仕事が回る仕組みづくりが必要になってきますよね。がんの人を積極採用するのも同じことという考えです。
私の場合、仕事の減少により空いた時間のおかげで、新しいことへの挑戦の準備時間を得ることができました。
『がんでも働く人を増やしたい』
がテーマのNPO法人ピュアスマイルスタジオのオープンに向けて準備をし始めました。
がんの人がもっもっと生きやすくなる世の中に。
がんでない人がもっともっとがんの人に優しくなれるように。
そのための活動をしていきます。
がんになったことを社会に活かせばいい。
新しい立ち位置をつくればいい。
その通りだと思います。
でも、全てがんに罹患した人に責任を押し付けているようにも聞こえてしまいます。
正しくがんを知ることにより、がんでも働けること、その上で、優しさや思いやりが必要であることを多くの企業に知って欲しいです。これは、社会の仕事でもあります。
がんになったことを社会に活かせばいいと言われても、自分が何をしていいのか分からない人は大勢います。新しい立ち位置をつくるなんて、自分には無理!という人の方が普通です。
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ご参加を心よりお待ちしています。
NPO法人ピュアスマイルスタジオ
下澤純子