民間療法や、ネットワークビジネスへの勧誘がめっちゃ増える
2022年1月11日
おはようございます。
ピュアスマイルスタジオの下澤です。
最初に書いておきますが、決して民間療法やネットワークビジネスが悪いということではありません。がんになれば、誰もが一瞬は民間療法になびくのは当然だし、ネットワークビジネスに関しては、むしろ、お金さえあれば使ってみたいものがたくさんあります。
ここで言いたいことは、勧誘する側の人は、その商品で、がんが治るという根拠をはっきり言えますか?言い切れますか?更には自信が持てますか?ということです。
医者からは標準治療の話をされることがほとんどです。化学療法(抗がん剤)、手術、放射線治療です。
「あなたのがんは、大きさはこのくらい。こういう種類だからこの治療でやっつけよう」
このように、がんを治すための計画を、がん患者と一緒に立てています。
その治療法に対し、「抗がん剤は寿命を短くする」「体に毒を入れる」「お願いだから考え直して!」私の場合にも、このように、様々なことを教えてくれた人たちがいました。もちろん善意です。私のことを思ってのアドバイスです。
でも、その人のがんがどういうがんなのか、一番知っているのが担当医です。それなのに病院を一歩出ると「この○○を試してみて!」「抗がん剤なんてやってはダメ!」など、ただ、ががんであることだけを知っている人、そのがんが、どんなものなのかを全く知らない人たちに言われるのです。
がん患者は、もちろん有益な情報はほしいです。でも、自分のがんがどんな種類で、どんな性格なのかも知らない人に、提案している情報の根拠が言えるのでしょうか。親切で提案していることが、がん患者にとって、混乱を招き、傷つけている場合があります。それよりも先に、その人のがんを知るということをしてみてください。
今までやり取りのなかった人から、がんになることで、民間療法の提案ばかりされたら。逆の立場ならどう感じますか?結構ショックなものです。
残念なことに、がんになることで私にもこの民間療法、ネットワークビジネスの勧誘が40件ぐらいありました。私のがんが、どういうものなのか知らない人ばかりからです。
がんの人にとっては、命がかかっているということを思い出してください。民間療法で治る人もいれば、高額なお金を払っても全く効かずに標準治療に戻り、そのときには手遅れだったということもあります。もちろん、民間療法や、ネットワークビジネスの商品でがんが消えたという人もいます。
がんの人に民間療法やネットワークビジネスを勧める際に、その人のことが大切であるならば、まずはその人のがんを知ってください。その上で、本当に適しているのかをもう一度考えてください。
がんの人は、自分の体です。治療法を決めるのは自分です。迷うならば、まずは担当医に相談しましょう。担当医が忙しいのであれば看護師です。がん治療で迷ったときに相談する相手を間違わないようにしましょう。
NPO法人 ピュアスマイルスタジオ
下澤純子