働き方の多様性のはずが、逆行!?病気の人の妨げになる働き方???

2023年10月2日

コロナ禍を境に、それまでは気づくこともなかった「働き方」を含め、働き方の多様性を取り組む企業が増えています。

❝それまで気づくこともなかった働き方❞というのは、まさに、テレワークでしょう。
zoomをはじめ、オンラインで会議までできてしまいます。

でも、良かれと思いながらも逆行している会社もあるようです。

まずは現状から

日勤と、交代勤務がある。

日勤の場合

夜勤をする場合、時間外手当が出る
個人個人がプロジェクトを持っているから、自分で計画が立てやすい
自分の事情で病院の日を選べる。この場合、職場の長の許可を得れば支障はない

交代勤務の場合

日勤と夜勤のシフト制で、様々な手当がつく
突発的な事故に対応する勤務なので、起こらなければずっと待機。仮眠をとることもできる
必然的に、手当が増えれば給料も多くなる
特殊健康診断を受けることになる
班で動く(1班から10班ぐらいまである)その班は、ずっと固定
年度初めにシフトを決める

これが現状です。

では、新しい体制とは?

まずは、❝なぜこの会社は、働き方を変えようとしたのか❞ですが、交代勤務の手当がいいため、そちらに変わりたい人、そこから出たくない人が多く、日勤との不平等が生じたことがきっかけのようです。

新たな取り組みとは

全員が交代勤務制に!

確かにお給料面では平等になりそうです。
すでにこの方向で動き出している課もあり、今のところ(3ヵ月ぐらい)不利益が出ていないとのことです。

新しい体制での問題点

このように、新たな働き方を導入する方向で動いている会社ですが、社員にどのような支障が出てくるのかをまとめてみました


この「働き方」のおかげで、治療に行きにくくなる
子どもが熱を出しても保育園に迎えに行かれない
シングルファーザーだけど、定期的に夜勤がある
家族に何があっても、自分が体調を壊しても休みにくい
交代勤務の時に、家族が病気になった時、自分でスケジュールが立てやすい日勤に変更できたのに、その日勤自体がなくなってしまえば休むことができなくなる
シフトが固定されているということは、その日に休めば周りに迷惑がかかってしまう
自分の体調が悪くても、家族を病院に連れて行きたくても、そのことを職場に言い出しにくい
家族を優先していいと言われても、大変だということを言い出せない人もいる
人にどう思われているのか気になる人もいる
何を言われても平気な人とそうでない人がいる
理解のない人の中には、休む人に対して職場の迷惑を考えてほしい!
親に頼めないのか!
と言い出す人も出てくる

このような流れで新に作られた体制が、病気の人や家庭の事情のある人の妨げとなる環境へと進んでしまいました。

上記の問題点に関しては、職場内で上手くやってもらえれば、というのがこの会社の考えのようです。

就業規則的には、日勤と夜勤としか書かれていないため、交代勤務になっても捻じ曲げてはいないことになるそうです。法的には問題ないということですね。
組合がOKを出している以上、労働協定は結ばれてしまいます。

解決法

給与面など待遇の平等化を図るための、働き方を変える新体制が、病気の人や家族、家庭の事情のある人を苦しめる結果になってしまったことになります。

今日は治療です!
分かった!頑張って!

の世の中とは遠くなってしまいました。

私が、解決法をここで語ることはできませんが、第三者から見て、身体のためにも日勤が本来の勤務であり、交代勤務はイレギュラーに感じます。イレギュラーを社員全員でやるの?とも思います。
病気を防ぐのも、会社の仕事です。素人が言えるのはこのくらいです。

明日、10月4日には、
❝もし、あなたの社員ががんになったらどうする?❞
をテーマにした勉強会を開催します。

講師は社会保険労務士です。
本日の事例のような会社の人におすすめの講座になっています。

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