仲良しと思っていた友達を嫌いになる
2022年5月16日
今まで親友と思っていた人が離れていくことは、がんの人にとって最も辛いことです。
SNSでも
「友達だと思っていたのに」
「なんでそんなことを言うの?」
と言う声が多くあります。
離れていくというよりも、よく考えれば自分から離れたのですよね。がんになることで、人の整理ができると思ってください。
親友から離れたということは、それだけ相手を信用していたということです。心を許していたし、その人がいることで安心できていました。
嫌いになったということは、それだけ好きだったということです。だから、裏切られたと思ってしまいます。
近い人ほど、『善意』による『悪意』と取られてしまう言動をしてしまいます。
がんになった、あの人のことを可哀想という目で見ていませんか?今まで同等だったのに、いきなり自分が上からになっていませんか?あの人が大変なのに、他人事であることが伝わっていませんか?
例えばですが、
「運命って残酷だね。抗がん剤って嫌な言葉。私なら耐えられない」
もちろん、がんになった人を慰める言葉なのでしょう。でも、可哀想と言っているようにも、いきなり上からにも、他人事にも感じてしまいます。でも善意なんですよね。
がんであることを伝えると
「親より先に死ぬなんて、そんなことできない」
と、泣いたりしていませんか?
まだ死ぬと決まったわけではありません。
「仕事どころじゃないでしょ!これ正論」
「とにかく寝ていて!」
医者にはなるべく変わらない生活をするように言われているのに、一歩病院を出ると真逆なことを言われてしまいます。
近い人であるほど、がんになったあの人に気を遣い、何かを言ってあげないと!と、善意でがんの人を傷つけてしまいます。
でも、本当の親友ならば分かり合える日が来るのだと思っています。そのためにも、がんの人は、分かりやすい言葉で、相手が理解するまで伝え続けましょう。
その大事な親友だっていつ病気になるか分かりませんよね。
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下澤純子