がん専門医押川先生のYouTube動画 ~進行がんでも長生きできる人の特徴とは

2025年1月5日

理事のほりこしです。

厚生労働省の「人口動態統計」によると、令和5年の死因の順位は、1位が悪性新生物(がん)だそうです。(2位は心疾患、3位は老衰)

昔に較べて医療も進歩し、治療の効果も格段に上がっているのに、それでもがんが死因のトップというのは、それだけ罹患率が高いから、ということだけが理由でしょうか?

がん治療と、「老化」には、深いつながりがあります。

「老化」とはそもそも、「予備能力」の低下だそうです。

人間は10歳を超えると死亡率がグンと下がり、60歳を超えるまでは数値的な違いはさほどないように見えます。しかし、身体の機能はまるで違っており、それは競技による差はあるにしても、アスリートに50代や60代がほぼ皆無であることを見ても明白でしょう。

日常生活では大きな違いはないが、何かあった時に大きな力を発揮することができる。それを「予備能力」といい、老化と共に低下していきます。

分かりやすく言うと、若い時に効いた無理が、歳を取ると効かない、疲れやすい、回復しないといったことです。それは負荷が掛かって初めて分かることでもあります。

抗がん剤治療をした時、これと全く同じことが起こります。がんは、遺伝子異常による細胞分裂にストップが掛からない状態です。つまり、正常細胞と基本は変わらない。そのため、他の病気のように抗生物質などでその菌を殺す、といった作用ではなく、がん細胞への抗がん剤の作用は、どうしても正常細胞へもダメージを与えてしまうことになるのです。これにより、体力の低下が起こり、「予備能力」は格段に下がります。「老化」と同じ現象が起こるのです。

治療自体は上手くいっているとしても、抗がん剤の体に及ぼす影響(キツイ、だるい、動きたくないなど)が負のスパイラルを作り出し、更なる体力低下を招き、それが実はがんの死因に大きく関わっているのです。

対策としては、

・生活の質を落とさない(痛みを我慢しない)

・仕事や運動を止めない(無理はいけないが体力を低下させない)

・回りがその重要性を知り、不要な制限を掛けるようなことをしない

そのためにも、やはり正しくがんを知る必要があると言えます。

本日の動画です↓ ↓ ↓

ページトップへ