がん専門医押川先生のYouTube動画 ~がんでは甘いものを避けるべき?
2024年12月28日
理事のほりこしです。
がんの治療をしている人、あるいはその家族で、「治療中は糖質、特に白砂糖は控えたほうがよい」ということをおっしゃる方がたまにいるようです。
それって、どのような根拠に基づいているのでしょうか?
「がんのエサになるから、がんが増殖することになる」だとか、「糖質制限でがん治療ということを言っている医師もいる」とのことですが、果たして本当なのでしょうか?
ブドウ糖が細胞の栄養になることは間違いありませんから、「エサ」という表現はあながち間違っていないのかもしれません。しかし、それを「エサ」としているのは、通常の細胞も一緒です。
PETCT検査を根拠に挙げる方もいます。ブドウ糖に似た物質を注射し、体内の分布を画像化し、がんの有無や広がりを調べる検査ですが、がん細胞は、正常な細胞に比べ多くのブドウ糖を取り込みます。その時、画像に映し出されるがん細胞が光って見え、それが増殖する過程かのように感じ、「がんはブドウ糖で増殖する」という曲解をされているようです。実際に光っているのはがん細胞だけではなく、脳などのより多くのブドウ糖を必要とする部位は、がんと関係なく全体的に光って見えます。
そもそも、食事制限や糖質制限をがん治療中にすることは、寿命を縮めたり、がんが完治してもその後の別の病気を引き起こす原因となってしまう可能性を生んでしまいかねません。
このようなことを主張する方は、同じ患者や経験者、医療関係者などのリアルな人間関係と隔絶されてしまっており、ネットや書籍だけを情報源としている方が多いようです。
正しい情報を伝える、信用できる存在が、そういった方たちの拠り所となる必要があります。
PSSは、その役割を担うべく、日々活動しております。
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