がんの人の人権を守る ~こんな言葉を言わないで~
2021年4月9日
こんにちは。ピュアスマイルスタジオの下澤です。
ピュア・スマイル・スタジオを創ろうと立ち上がった理由。それは「がんの人の人権を守りたい」から。
どういうことなのかを書いてみます。
人権を傷つけられたと感じたから、この会社を創りたいと思ったのです。
動画では話せなかった、私が傷ついた言葉を書いてみます。
もちろん、言葉なんて、受け取り方の違いがあると思うので、私でなければ傷つかなかったのかもしれません。
でもね、シモサワは、「がん」になったから、このくらいの言葉で傷つくようになったと言われることに傷つきました。
- 運命って残酷だね←想像よりも、あの人もこの人も実はがんだったりします
- 抗がん剤ってイヤな言葉。私なら耐えられない←この言葉は、必要ないと思います
- 可哀想←これが差別!がん患者共通の意見かもしれません。
- 愚痴ならいくらでも聞けるよ←がんになって、愚痴どころじゃないというのが本音です「できることあれば何でも言って!」の方が嬉しいです。
- 自分はただただ見守るしかないのです←見守らなくていいです 笑
- 知人も乳房を失いました←この報告もいらないと思います「同じ病気の知人がいるけど、元気だよ」の方が、勇気が持てます。
- 明るく元気に振舞っているあなたを見るのが辛い←本当に元気だったので困りました
- 私にはあなたの苦しみが分かります。ネットで調べました←ネットの情報は10年以上前のものばかりなんです
- たとえあなたがボロボロになっても応援し続けます←勝手にボロボロにしないでほしいと思ってしまいました
- 大丈夫ですよ、大丈夫ですよ、まだまだできることがたくさんありますから←20も年下の子から言われたことに違和感がありました。立場が逆転したように感じます。何を言ってあげればいいのか分からないときには、何も言わない方がいいのかもしれません
- だから言ったじゃない、仕事ばかりしているから。いい加減、仕事辞めるよね←がんと仕事は関係ないんです。がんになるのに理由はないので、過去を悔やむような言葉より、今後どうしていこうか、の話の方が前向きになれます。
- 仕事どころじゃないよね、これ、正論だから←この言葉はきつかった。病院では仕事はどんどんしてくださいと言われます。
似たような意味なのですが、「左胸の乳がんは、仕事を頑張りすぎた人が罹患する病気なんだって!」と言われたときは、すごく嬉しかったんです。それなら悪くないや、なんて思えました。
- 胸なくなるの?ご主人はなんて言ってるの?大丈夫なの?←男性のみなさん、妻ががんになったとき、胸がなくなることをどう思いますか? 「命を優先する方法を選んでね」の方が嬉しいです。
- ご主人の電話番号を教えておいて、私の電話番号もご主人に教えて(手術前に何度も)←万一死んだら連絡してという意味に受け取ってしまいました。それ以外今でも考えられません。「手術終わって動けるようになったら連絡してね」の方がいいですね。
- がんの人は、きっと純ちゃんの話を聴きたいと思うから大丈夫だよ←線引きに感じてしまいました。私なんぞ、がんの世界では新参者なんです。「私にも、あなたのがんのこと教えて」の方が他人事に感じないかもしれません。
- 抗がん剤は全く効かないということが判明されてます←抗がん剤真っ只中に、言われたので余計に傷つきました。根拠のないことは言わない方がいいです。それよりも、副作用の回避の仕方とかを調べて教えてあげるとかどうでしょう。
- ステージⅡで良かったじゃん、ステージⅣとかだったら絶望的だよね←がんになって良かったはないよね。ステージⅣの人も生還される人が大勢います。同じことを言われてるがん患者がいて、やはり、本当に嫌な思いをされていました。「ステージⅡでも油断せずに、とことん直してね」の方が嬉しいです。
まぁ、今となれば恨みもないし、全く平気。慣れました。でも、がん告知を受けたときや治療中に言われた時にはやはり落ち込みました。
厄介なのがみーんな善意。私を思っての言葉です。
それと、上記の言葉を言わないでくれる人もいました。後から気づくことにはなってしまいましたが私を理解してくれる人たちがいました。本当に有難い存在です。
問題点としては、がんであることをカミングアウトできずに苦しんでいる人が多いということ。私みたいな思いをしたいというがん患者はいません。私は、がん公開して苦しむことになったけど、カミングアウトできない人は、もっと苦しんでいるかもしれません。
いつ、バレるのか・・・・
これは大問題です。
がんを知らないから上記の言葉が出てきます。
自分は罹患しないと思い込んでいるから上記の言葉が出てきます。
やはり、がんの人の人権は守っていきたいです。私、仕事をさせてもらえなかったからね。がんの人の仕事の活性化をやっていきたいのです。
がんの人と元気な人が一緒に一つの社会貢献をすることで、がんでない人に、がんを知ってもらいたいのです。
ピュア・スマイル・スタジオ
下澤純子