お薬手帳ポーチじゃない、HAKUだった。
2025年8月31日
こんにちは。
学生会員の多田音羽、作田菜羽です。
先日、ayaプロジェクトのミーティングを行いました。今回は、「Taniyaさんの亀田縞」×「rainbow tie suvenierさんの水引」の2人のハンドメイド作家によるお薬手帳ポーチについて取材を行いました。
storyを紡ぐ
「ポーチじゃない。HAKUだった。」私は取材を通してそう思いました。「かわいいが入口でもいい、でもその先に誰かの力になれたら嬉しい。」そんな想いから生まれたのが「HAKU」です。
HAKUは、お薬手帳ポーチ。でも、ただのお薬手帳ポーチじゃない…
このポーチには、ふたりの「紡ぎたい想い」が込められている。
~布と水引,それぞれのstory~
ayaプロジェクトではスマラボで出会ったふたりのハンドメイド作家によるコラボレーションが行われ、商品という思いを作っています。今回は「Taniyaさんの亀田縞」と「rainbow tie suvenierさんの水引」がコラボされ「HAKU(ハク)」というポーチが誕生しました。
「Taniyaさんの亀田縞」亀田縞は、新潟・亀田地区で生まれた伝統の布であり、かつて農作物が育ちにくい土地で、泥にまみれながら米作りに挑んだ人々が身につけていた布です。そのため丈夫で吸水性が高い布となっています。Taniyaさんはこの布に出会い、物話を持つものづくりを志すようになりました。taniya を作り、物語のある素材を使い雑貨やアクセサリーを作っています。
「rainbow tie suvenierさんの水引」rainbow tie suvenierさんが3年前に「なにか始めたいな」と思っていたときに、目に留まったのが水引の本でした。2年続けて、マルシェに出店しました。現在では水引でイヤリングなどのアクセサリーを制作されています。2025年4月、スマラボで「一緒に何か作ってみませんか?」という声がかりました。そこから連絡を取り合い、6月に初めて顔を合わせて本格的にお薬ポーチを作製していきました。お互いの好きなもの、作りたいもの、伝えたいこと、何度も話し合いながら、約2ヶ月半かけてHAKUはかたちになっていきました。
「紡ぐ」から生まれた名前、HAKU
HAKUという名前は、ハワイ語で「紡ぐ」という意味です。言葉や思い出、物語を紡いで、かたちにする。商品を手にした人にも思いを繋いでいってもらいたい。このような意味を込めて『HAKU』となりました。

HAKUは、お薬手帳ポーチとしての機能にもこだわった。
「これ一つあれば病院に行ける」そんなポーチを目指して、カードやお薬手帳がすっぽり入るサイズを考えました。「痺れが残る手でも開けやすいように、ファスナーのつまみを大きくするのはどうか、でも苦手な方もいらっしゃるのではないか、マグネットホックなどは良いのではないか…」と試行錯誤して、一つ一つ決めていきました。静かな診察室でもそっと開けられるように、マジックテープをやめたり、中にはキルト芯や硬い素材「キルトラシー」を入れて、ぐちゃっとならないように、経験や周りの話をもとに創作しました。
世界に一つのデザイン
デザインにも、ふたりのこだわりが詰まっています。パッチワークには、「紡ぐ」という意味も込められています。色の配置、水引の一本に亀田縞のベースカラーを入れることで、統一感を出しました。紆余曲折しながらも、ふたりの考えをすり合わせながら、少しずつ、少しずつ、HAKUは完成に近づいていきました。
最後に
HAKUは、ただのポーチじゃない。それは、ふたりの作家が紡いだ思いが込められた世界で一つのお薬手帳ポーチです。病院に行く日、ちょっと気持ちが沈む日、そんなときにそっと寄り添ってくれる存在。水引は梅のモチーフ「無病息災」の願いが込められ、「祈り」も届けたいという思いが込められています。
「かわいい」が入口でもいい。でもその先に、誰かの力になれたら嬉しい。HAKUを手に取った人の気持ちが、少しでも明るくなったら−それが、HAKUの思いです。